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今回のテーマは降圧剤についてです

『高血圧概論』

1.多くの場合、本態性高血圧症です

血管壁にかかる圧力(血圧)の因子には、中身の量(血液量、心拍出量)と血管の狭さ(血管抵抗)があります。高血圧の人(拡張期140mmHg以上かつ/または収縮期90mmHg以上)では中身の量が多いか、または血管が狭くなっているかです。このように物理的原理は単純です。

2.高血圧を放置しておくと危険性です

二次性高血圧症では原因疾患があり、その症状(バセドウ病:脈が速い、腎炎:浮腫、クッシング症候群:ニキビ)から高血圧であることが診断されます。しかし、原因疾患のない本態性高血圧症の初期では自覚症状がありませんので見つかりにくいのです。本態性高血圧症を治療しないで放置しておくと突然心不全や腎不全になる、すなわち本態性高血圧症は症状なしに進行して突然高度な臓器障害になる特徴があります。

3.降圧剤はその働きから2種類に分類されます

降圧剤の分類 ■中身の量を減らす薬剤 利尿剤
α遮断剤
■血管を広げる薬剤 ACE阻害剤
Ca拮抗剤
β遮断剤
【1】利尿剤  利尿剤によって血管内の塩と水は出ていきます。
  1. 食塩のとり過ぎは高血圧の要因です。
    食塩の摂取は自然食品からで十分です。食塩は水を引きつける(浸透圧の強い)性質があります。食塩が吸収されて血管の中に入ると、その中で水を引きつけて血液量が増えます。すなわち、血圧の因子の一つである中身の量が増えます。
  2. 利尿剤は塩抜きです
    利尿剤によって血管内の塩と水は出ていきます。 

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【2】 ACE阻害剤
  1. 主な作用機序は昇圧因子の抑制と降圧因子の活性化です。
    ACE阻害剤は血管収縮物質(アンジオテンシンII)を作る酵素(ACE:Angiotensin Converting Enzyme)を阻害します。一方、ACE阻害剤は血管拡張物質(ブラジキニン)が分解するのを阻害します。
  2. 利尿剤は塩抜きです。
    利尿剤によって血管内の塩と水は出ていきます。

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【3】Ca拮抗剤
  1. 血管を収縮させるのに必要なカルシウムの働きを止めます。
    アンジオテンシンIIなどの血管収縮物質は血管平滑筋(筋収縮蛋白:ミオシン)を収縮させますが、収縮にはカルシウムが必要です。Ca拮抗剤は細胞内へのカルシウム流入を阻止して筋収縮を妨害します。心筋に対しても同様に作用します。
  2. 特徴として確実な効果が期待できます。
    Ca拮抗剤はいかなる年齢層に対しても確実な降圧効果が期待できます。また、代謝面への悪影響は少ないとされています。しかし、急峻な作用の裏目として、ほてり、のぼせ、動悸などの副作用があります。 

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【4】α遮断剤
  1. 血管側の交感神経刺激を遮断します。
    非常事態の場合、交感神経が作動します。血圧に関して、交感神経の信号は心臓と血管に送信されます。心臓の受信装置はβ受容体で、血管の受信装置はα受容体です。α受容体が刺激されると血管は収縮します。そこで、α遮断剤には血管拡張作用が期待できます。
  2. 欠点は「立ちくらみ」です。
    α遮断剤と異なり、α遮断剤は臓器血流量を減らさないので糖や脂質代謝に悪い影響がありません。むしろ良い影響を一番強くもつ薬剤です。しかし、他の降圧剤と同様に欠点があります。急に起立した場合、下半身に溜まった血液を上半身に送る必要があります。正常では下半身の血管のα受容体により血管を収縮させます。α遮断剤はその収縮を妨害しますから、頭に血流が届かず立ちくらみをきたすことがあります。特に老人では著明ですから注意が必要です。 

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【5】β遮断薬
  1. β遮断薬は落ち着き薬として使われる。
    非常事態の場合、交感神経が作動します。血圧に関して、交感神経の信号は心臓と血管に送信されます。心臓の受信装置はβ受容体で、受診するとどきどきした気分(心拍数と心収縮力の増加)がします。β遮断薬はこの受信を妨害し、血圧因子の「中身の量」を減らし、落ち着いた気分(動悸・徐脈の消失)にさせます。
  2. 欠点は「立ちくらみ」です。
    α遮断剤と異なり、α遮断剤は臓器血流量を減らさないので糖や脂質代謝に悪い影響がありません。むしろ良い影響を一番強くもつ薬剤です。しかし、他の降圧剤と同様に欠点があります。急に起立した場合、下半身に溜まった血液を上半身に送る必要があります。正常では下半身の血管のα受容体により血管を収縮させます。α遮断剤はその収縮を妨害しますから、頭に血流が届かず立ちくらみをきたすことがあります。特に老人では著明ですから注意が必要です。 

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『妊娠中の高血圧治療薬の使用』

高血圧の治療に使われる降圧薬の多くは、妊娠中に使用しても問題ありません。ただしアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬は妊娠中、特に妊娠中期以降(13週以降)は使用を中止します。ACE阻害薬は胎児の腎臓に重大な障害を及ぼす可能性があります。

高血圧の女性の妊娠中には、血圧のコントロール状況、腎機能、胎児の発育の経過を注意深く観察します。ただし、胎盤早期剥離については予防や予測ができません。多くの場合、死産や高血圧の合併症(脳卒中など)を防ぐために早期の分娩が必要となります。

妊娠前から高血圧があった人や、妊娠中に発症した高血圧(妊娠中毒症)では、血圧を下げる薬(降圧薬)が必要になることがあります。妊娠中毒症を降圧薬で治療した場合、母体の血圧が急速に低下し、胎盤に流れこむ血液量が大幅に減ってしまうことがあります。このため、妊婦が降圧薬を服用した場合は経過を注意深く観察します。アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬やサイアザイド系利尿薬は胎児に重大な障害を引き起こすことがあり、妊婦には使用されません。


次回は血圧測定と観察ポイント1です。

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